9.1. 基本概念

本章では実現/未実現損益(資本利得/損失としても良く知られています)の動向をおさえるのに使用されるテクニックのいくつかを示します。

株式、債券、住宅または車などのような、ある転売可能な資産は、時間がたつにつれて評価額が変化します。 いくつかの資産(例えば株式)は価値が増加します。いくつかの資産(例えば自動車)は価値が減少します。 時間に依存する資産価値を追跡することは重要です。本章はその方法を説明します。

おそらく、所有しているすべてのものは時間がたつにつれて評価額が増減します。 よって、どの資産の評価額の変化を追跡しなければならないかが問題です。 簡単な答えは、将来売却して換金できる商品、または課税に関連する商品だけを追跡する必要があります。

消耗品、使い捨て商品 (例: 食物、車のガソリンまたはプリンター用紙) は明らかに関係ありません。 最近買った新しい服は確かに価値が低下 (減価償却) します。しかし、衣服を転売するという意思が全く無ければ減価償却を追跡したいと思わないでしょう。衣服の減価償却は税金への影響が全くありません。 この例のように新しい服の購入は純粋な費用 (使ったお金は無くなります) として記録しなければいけません。

所有している何かの評価額が時間がたつにつれて増加するとき、資産増価が発生します。 評価額が増加した資産を所有している時、取得時の購入価格と新規評価額の差異のことを未実現利益と言います。 資産を売却した時に得る利益を実現利益または資本利得と言います。 未実現利益および最終的に資本利得を得ることができる資産の例は公開企業の株式です。