A.1. カテゴリに対する勘定科目の使用

他の個人向け財務プログラムに詳しい場合、既にカテゴリとして収益と費用を追跡するのに慣れているでしょう。 GnuCashは複式記帳法 (2.1節を参照) を使用するので、収益、費用は勘定科目で追跡します。 基本概念は同じですが、勘定科目構造は一般的な商慣行に従うように、より一貫しています。 よって、個人利用者だけでなくビジネス利用者も、GnuCashによって、個人の勘定科目と同様にビジネス勘定科目の動向を追跡することが簡単にできます。

収益と費用勘定科目はカテゴリと同じ情報を提供します。しかし、取引を入力する際には柔軟性がより高くなります。 GnuCashでは、収益と費用勘定科目記録簿を通して取引を直接入力するというオプションがあります。 カテゴリを使用する他のプログラムでは、カテゴリに対する勘定科目記録簿が無いので、この方法を使用することができません。

カテゴリで処理する方法により満足している場合、カテゴリで収益と費用勘定科目を処理するのと全く同じ方法をGnuCash内で使用することもできます。 Quicken®および類似のプログラムでは、取引には勘定科目とカテゴリを必要とします。 GnuCashで収益または費用勘定科目名を他のプログラムで通常入力しているカテゴリ名に置き換えれば、結果は同じになります。 取引の入力については4章を参照してください。